さていよいよ、スペインの小さな村訪問です。
夜マドリードよりスペインに入国、翌日プラド美術館、古都トレドの街の観光を済ませ、あくる日バスでグラナダへ向いました。
グラナダに夕方到着しホテルにて森悌子さんと待ち合わせ、その足でグラナダの郷土料理を味わえるレストランにて再会夕食会。
あくる日早朝、小型バスのレンタカーを運転手付きでチャーターし、隊員五名と森さんご夫婦の計七名で、早朝アルハンブラ宮殿で有名なグラナダの街を後に致しました。
村に向かう途中、一時間ほど高速道路を利用し、さらにそこから険しいつづらおりの山道を小型バスで一時間あまり時間をかけて標高1000メーターにある小さな村に到着しました。
小型バスがこの村に唯一ある石造りの小さな古民家のホテルに到着と同時に、玄関でイギリス人建築家と村役場の関係者の出迎えを受けました。
実は森さんの旦那様はイギリス人であります。この村に定住し活動しているイギリス人仲間の中に、イギリス人の女性音楽家と先ほどのイギリス人の建築家がおります。
そして、森さんの友人の日本人作家を介して私等の訪問を知り、彼らがこのホテルに駆けつけてくれたのであります。
彼らを交えて、薪ストーブのある小さなロビーでお茶を飲みながら、ひと休みと名刺交換を済ませ、いよいよ全員で村長が待つ村役場へ向いました。
今回のこの計画の中に、村役場訪問は入っておりませんでしたが、森さんの旦那様が彼らイギリス人の仲間と相談し、村長の意向もあり急遽決まったとのことでした。
この村役場、村の頂上の高台の広場の中心に建てられております。
玄関ポーチにはスペインの国旗が掲げられており、二階の受付を通り会議室でいよいよ村長との対面です。
会議室で全員紹介の後、村長の村の紹介を森さんが私共に通訳し、プロジェクターを見ながら、先ずこの村の紹介そして阿寺村の紹介を画面に映しながら互いに興味深く話が進んでまいりました。
この53歳のフエレローラ、ピトレス村の村長のマルセロ氏、先の村長選挙で選ばれ革新的に前の村長の負の遺産の整理に今全力で取り組み中とのことでありました。
このシエラ、ネバダ山脈の麓の村々のアルプハラ地方は、非常に寒い為にハモン、セラーノ(ソーセージの腸詰め製品)の原産地であります。
この地形と特徴を生かして経済的に観光、カフェテリア、ホテルを誘致して発展させたい、また陶芸、織物、民芸品、絵画、音楽家芸術家に優先して空き家を紹介し芸術村を造りたい、そして村の雇用と高齢化対策として介護施設を村の建物を利用して造りたい等々話は尽きず、昼食の時間を迎えました。
昼食はイギリス人音楽家と日本人の作家さんのご自宅でとの事で、取り敢えず庁舎を後に致しました。 (つづく)