阿寺での田舎暮らしを目指した古民家移築工事もいよいよ終盤に近づき、今もうひと頑張りの最後の頑張りどきであります。
何回となく通い詰めたこの阿寺への山道に、国道より入るとまず現れるのが、へだまの水の水くみ場。
そこを過ぎると、すぐの森の中に年季の入った祠が見えます。
村の守り神なのか、毎回ここを車で通り過ぎるたびに神聖な気持ちになります。
そしてその脇には朽ち果てた小屋が・・・この道沿いにこれでもかと言わんばかりに踏ん張り、家としての面目を保とうと必死でもがく叫び声が今にも聞こえてきそうであります。
じつは初めて阿寺に足を踏み入れた当時より、気になっていた小屋であります。
家としての使命を終えようとしているかのように見えるこの家の最後のプライドに、いつも声援を送りながら次にすぐ現れる急カ-ブを曲がると突然この山奥に場違いなバス停が目の前に現れます。
たぶん朝昼晩3本前後であろうと思われるバスの便数でもちゃんと停留場が整っております。
ここから分岐して右に折れると大沢という村(私が見る限り二~三軒の集落かと思われます)がひっそりと佇みながら生活しております。
このように、この山道は四季折々飽きることが無い自然界の物語がいつも違った場面で繰り広げられております。
国道から分かれて阿寺の集落まで約15分前後の道程ですが、いつも通るたびに新たな発見が未だに出来る、私にとっては不思議な魅惑的な山道であります。